給湯器の平均寿命はどのくらい?

電気機器にはたいて寿命があります。ガス機器の給湯器も例外ではなく、「寿命」があります。ただ給湯器とその他の電気機器とでは寿命の出方に違いがあります。まずはそこから学びましょう。

  1. そもそも給湯器はどこにある?
  2. 給湯器本体の設置位置と寿命の関係
  3. 給湯器の使い方と寿命の関係
  4. 水質と寿命の関係
  5. 給湯器の寿命のサインは
  6. ずばり!給湯器の寿命
  7. 平均寿命が決まる理由とは?

現在、日本国内で海外製メーカーのガス給湯器はほとんど販売されていません。それは日本の給湯器の性能が非常に高いこと、また欧米ではタンクにお湯をためるタイプが多いこと、少量を沸かすことがないことに起因しています。みなさんのご家庭に設置されている給湯器は、国内メーカーのガス給湯器がほとんどなのでメーカーによって耐用年数に大差がでることが少ないことは予想できることと思います。

なのに何故!家庭によって給湯器の寿命に差がでるのでしょうか?

実は給湯器の寿命は、設置場所や使い方によって大きく変わるのです。給湯器は決して安いものではありません。交換工事費用を含めた追い焚き付ふろ給湯器交換費用は最低でも150,000円前後が相場です。この金額を知れば、少しでもご自宅の給湯器の寿命を延ばしたいと考えるのではないでしょうか?

ではどのようの場合が寿命を左右するのか確認してみましょう。

 

そもそも給湯器はどこにある?

ご自宅の給湯器本体が家のどこに設置されているか、知っていますか?自宅の給湯器がどこにあるかわからないという方は、少なくありません。
台所や浴室にあるリモコンを本体と思っている方もいらっしゃいます。

お湯が出なくなったり、追い焚きができなくなったり、故障して初めて、「我が家の給湯器はどこ?」となる方も多いのです。まずはもしもの時のために、給湯器の設置場所を確認しておきましょう。

①戸建て住宅

戸建住宅の給湯器の設置例

ご自宅の外を見てみましょう。
外壁に掛けられていたり、
地面に置かれていたりします。

 

②集合住宅(マンション・アパートなど)

集合住宅の給湯器の設置例

ガスメーターなどが収められているパイプシャフト(PS)庫がありますか?
あれば庫内を、なければベランダや廊下を見てみましょう。

 

※上図は設置方法の一部です。お住まいの環境によっては住居内に設置されている場合があります。

給湯器の設置場所が確認できたらご自宅の給湯器が長持ちする設置場所なのかどうか確認してみましょう。

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給湯器本体の設置位置と寿命の関係

①給湯器本体正面から隣の壁や物置など障害物との距離

給湯器本体の前は排気口から排出された排気が滞留しないようにスペースを開ける必要があります。給湯器は全面に十分なスペースがないと、吐き出した排気を吸気口から吸い込んでしまい、不完全燃焼や機器内部を傷めてしまう原因になります。

ガス給湯器の排気ガスの成分には、微量ながら硫黄成分が含まれています。そしてこの硫黄分が空気中や排気中の水分と科学反応を起こして、亜硫酸、硫酸などの腐食性の酸をつくります。腐食性の酸が含まれた排気を吸い込むことにより、機器内部の配線や部品が劣化して故障してしまうのです。

またお隣との壁や塀まで60cm以上ないとメンテナンスを行うことが難しくなります。メンテナンススペースを十分に確保することも環境を整える上で重要となります。

②適切な排気カバーや配管カバーの設置

排気カバーは排気の方向を変える部材です。給湯器の近くに窓やドアがある場合、排気の方向を変えることで室内に排気が侵入し、ガス臭くなってしまうことを防ぎます。また機器本体の吸排気をスムーズにし、給湯器の寿命を延ばす効果もあります。

壁掛型の給湯器が道路に面した場所に設置されていると、配管をいたずらされてしまうことがあります。配管カバーがあることによって、直接配管に接触することが無くなり、子供のいたずらや、動物が接触して傷ついてしまうことを防ぎます。また寒い地域では配管の凍結対策にもなり、配管を隠すことで外観がすっきりするといった見た目のメリットもあります。

配管カバーは紫外線防止にもなります。配管の素材に架橋ポリエチレン管を使っている場合、紫外線にあたり続けると硬化して割れやすくなります。配管を傷めてしまうと給湯器の寿命を縮める原因になります。

配管カバー

配管カバー

給湯器本体は約60cmです。
その下に設置されている箱のようなものが配管カバーです。
配管カバーのサイズは高さ45cmと60cmの2種類です。
まれに特注サイズのカバーを設置しているご家庭もあります。

 
排気カバー

排気カバー

給湯器の排気口に設置されている箱が排気カバーです。

 

③給湯器の設置位置が雨ざらし

電子機器にとって水は大敵です。防水処理をされているとはいえ、雨がふきつける場所での設置は給湯器の寿命に影響を及ぼします。またホコリが溜まる場所、湿気が高い場所などは同様に寿命が短くなることもあります。

④ドレンの排水処理は適切な処置を

エコジョーズ給湯器は高効率機能を発揮する過程で、エアコンのようなドレン排水がでます。ドレン排水は汚水・雨水マスなどに配管接続することによって排水処理します。排水の処置が不適切だと給湯器本体がエラーを起こし寿命を短くする場合があります。またドレン排水の方法は自治体でルールが決められています。エコジョーズ給湯器をご利用のご家庭は今一度排水処理が適切にされているか確認しましょう。

エコジョーズのドレン排水について

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給湯器の使い方と寿命の関係

①入浴剤の利用

入浴剤のなかにはイオウ、酸、塩分を含むものがあります。入浴剤を浴槽にいれ、そのお湯を追い焚きすると入浴剤の成分を含んだお湯が配管を通ることになります。配管は金属でできているためイオウや酸に反応し、劣化してしまいます。また白く濁るタイプの入浴剤などを入れて、追い焚きすると配管に成分が残ってしまうこともあります。配管に成分が沈殿すると追い焚きの熱交換器内で局部沸騰を起こし寿命を著しく短くしてしまいます。
局部沸騰を起こすと異音が発生します。こういった症状が起きると熱交換器を交換せざるを得ません。

少ない腐食や沈殿でも繰り返していくと給湯器に大きなダメージを与え給湯器の寿命を縮めることになるので、できれば使わない方が得策といえます。入浴剤をご利用される場合は注意書きをよく読んでからご利用ください。

②循環アダプターフィルターの定期的な洗浄

循環アダプターは浴槽のお湯と水の出入り口です。循環アダプターには、配管にゴミや髪の毛が入り込まないようにフィルターが設置されています。
このフィルターは目が非常に細かく、定期的に掃除していないと詰まってしまいます。フィルターが詰まると追い焚きをする際お湯と水の循環不良を起こします。すると温度センサーが温度を誤検知し、追い焚きをストップさせてしまいます。この現象をショートサーキットと呼びます。ショートサーキットを起こすと、追い焚きができないだけではありません。追い焚きで温度が上がらないからといって、何度も追い焚きを繰り返すと給湯器に無駄な負担をかけ寿命を縮めてしまいます。

循環アダプター

循環アダプター

循環アダプターはお湯と水の出入り口です。ゴミが詰まらないように歯ブラシなどで定期的に掃除して下さい。

 
 

水質と寿命の関係

井戸水・温泉水などの利用

給湯器を水道水以外に井戸水などをつなげている場合があります。井戸水には水道水には少ない成分が多く含まれています。例えば石灰を多く含む土壌であれば、石灰(炭酸カルシウム)を含む水が給湯器に流れ込みます。

その結果、給湯器内にカルシウムが付着蓄積してしまい、温度を伝えにくくしたり、またはある箇所だけ局部沸騰させてしまったりします。こうなると著しく寿命を短くしてしまいます。ひどい場合は毎回1~2年で交換ということもあります。井戸水を使う地域ではろ過装置を取り付けて水質改善してから給湯器に流すことが一番好ましいのですが、ろ過装置も高額なことを考えると寿命を割り切ることも大切かもしれません。

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給湯器の寿命のサインは?

①給湯温度が一定でない。

シャワーなどから出るお湯の温度が一定でなかったり設定温度と一致しない。

②給湯器がうるさくなったり、異音がする。

給湯器でお湯を沸かしているときの音がなんとなく大きくなったり、また給湯器が着火する時に爆発音みたいな音がする。

③エラーコードが頻繁に出る。

エラーコードがリモコンに表示されるが、暫くする直ってしまうが、またすぐに表示がでる。

④給湯器の排気から煙がでている。

完全燃焼しておらず、黒い煙などがたまに出てくる。

⑤湯量が明らかに少なくなった。

シャワーからでる量が同じ温度で以前より少なくなった(季節による変動はあります。)

⑥お湯張りすると設定温度よりぬるい、または高い

以上のような症状が出ている場合は寿命が近づいている証拠です。実際に故障するまで使うのではなく、保証期間中であればすぐにメーカーのサービスに連絡することが重要です。不完全燃焼などは非常に危険で大きな事故の元になりかねません。修理するのであれば早めに対応しましょう。
給湯器ドットコムでは、各メーカーの修理依頼も代行しております。

給湯器修理依頼フォーム

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給湯器の寿命

無駄な負担をかけず使用した給湯器であっても経年変化などにより
「平均寿命は約8~10年」です。

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「平均寿命が約8~10年」となる理由

負担をかけた給湯器は8年よりも前に故障する場合もありますが、10年を超えても故障もせずに元気に稼働しているものもたくさんあります。

しかし、決定的な問題として、「給湯器部品の供給期限は製造終了から10年」という各メーカーの方針があります。すなわち10年経過した給湯器は修理部品があるとは限らないということです。
修理すれば動く場合でも、部品が無い給湯器は交換以外に手段がなくなってしまうことが平均寿命を10年にしている理由でもあります。

ご自宅の給湯器の寿命を平均よりも長くもたせるか、縮めるかはご家庭での給湯器設置環境や使い方によります。給湯器の交換工事を行うときは設置環境に注意しましょう。

給湯器を設置してから数年しか経っていないというご家庭は、設置場所や使い方を見直してみましょう。

修理した場合でも、設置してから10年前後の場合は費用が高額になってしまったり、修理後にも他の箇所が壊れる可能性が高くなるため、当店でも交換をおすすめしております。
寿命が近くなり、修理か交換か迷われている場合は修理費用の概算を参考にして、どちらが得か考えてからご依頼ください。

修理可能年数については 「修理と交換どちらが得か?」記事を、最近給湯器の調子が悪いと感じる場合には、 「給湯器交換・修理完全対応マニュアル」記事も是非ご参照ください。

寿命かな?と思ったら、お気軽にご相談ください。

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給湯器の寿命が近づいてきたら、壊れてしまう前に交換の準備をしておきましょう!

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公開日:2020年1月17日

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