給湯器が故障したときの解決方法は2つ。給湯器交換もしくは給湯器修理です。どちらを選択するべきなのか、悩みどころですよね。とくに使用年数が経っている場合は、「交換」もしくは「修理」どちらがお得なのか、迷う方も非常に多いと思います。
給湯器が故障したときに、真っ先に気になる質問に「給湯器ドットコム」が答えます!
①給湯器の修理は誰がするのか?誰でもできるのか?
皆さまのお住まいの建物は工務店やハウスメーカー、建設会社などが建てたものですが、給湯器の取付けはガス工事を伴うため、有資格者がいる下請業者が工事をしています。
もし給湯器が故障したとき、多くの方はまず工務店やマンション管理会社などに連絡されると思いますが、結局は工務店や管理会社の下請業者が来ることになります。有資格者であっても給湯器の故障箇所が機器内部の場合は、安易に手を出せません。給湯器メーカーの担当者または給湯器メーカー指定の修理担当者が来ることが一般的です。
修理の場合「メーカーより安く修理します!」という業者もいますが、ホームセンターなどで手に入る一般的な材料だけで修理可能な故障に限ります。メーカー製造の特別な部品や材料が必要な修理はそう簡単にはいきません。
なぜなら、給湯器メーカーは修理に必要な部品や材料を誰にでも販売しているわけではないからです。メーカー製造の部品が必要な修理の場合は、結局メーカーの修理スタッフ、またはメーカー指定の修理業者が引き継ぐことになります。
また、給湯器はガス機器なので、修理には認定資格が必要です。自分でできそうだと思っても、無資格での修理は事故につながる大変危険な行為ですので、プロに任せましょう。
②給湯器の修理対応にタイムリミットはあるのか?
使用年数が長いと修理を受付けてもらえない場合があります。それは対象の給湯器の修理部品がなくなってしまう場合です。メーカーは給湯器の生産を終了してから10年間は部品を保有しておく決まりになっています。
そのため修理対象の給湯器がまだ生産されている場合や生産終了後、だいたい10年くらいはメーカーによる修理対応が受けられると考えてよいでしょう。反対に生産終了後、10年以上経過していると修理を受けられない(部品の在庫がない。部品の製造が終了している。)可能性が非常に高いのです。その場合は給湯器交換するしかないということになります。
③給湯器交換や修理にはいくらかかるのか?
まず保証期間内か否か確認しましょう。保証期間内であれば、無償で修理を受けられます。保証期間はBL製品(※)なら2年、非BL製品なら1年です。延長保証制度利用している場合は延長保証した期間になります。
保証期間を過ぎていると有償修理となります。この有償修理にいくらかかるのか、というのが一番気になるところだと思います。どこの修理にいくらかかるのか、以下にできるだけ具体的にまとめました。
※品質、性能、アフターサービス等に優れた住宅部品のことです。
【有償修理費の目安(メーカー修理の場合)】
絶対にかかる費用(出張費):¥3,000~
出張費は修理依頼をかけた場合、必ずかかる費用です。出張費は修理を実施するメーカーの事業所を基点に距離で算出されるため、住所により変わります。
結果的に直らなくても出張費はかかります。
出張費にプラスして、故障内容に応じた修理費用がかかります。
修理費用の内訳は出張費+部品代+技術料です。
燃焼系の不具合(バーナー劣化・ガス電磁弁不良等) | |
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出張費 | ¥2,000~¥3,000程度 |
技術料 | ¥5,000~¥10,000程度 |
部品代 | ¥8,000~¥20,000程度 |
合計 | ¥17,000~¥33,000程度 |
電装系の不具合(基盤不良・各種配線腐食・断線等) | |
---|---|
出張費 | ¥2,000~¥3,000程度 |
技術料 | ¥3,000~¥15,000程度 |
部品代 | ¥1,000~¥28,000程度 |
合計 | ¥6,000~¥46,000程度 |
安全装置系の不具合(温度ヒューズ・過熱防止装置等) | |
---|---|
出張費 | ¥2,000~¥3,000程度 |
技術料 | ¥3,500~¥30,000程度 |
部品代 | ¥2,000~¥25,000程度 |
合計 | ¥7,500~¥58,000程度 |
水制御系の不具合(流量検知・切替弁・注湯電磁弁等) | |
---|---|
出張費 | ¥2,000~¥3,000程度 |
技術料 | ¥5,000~¥12,000程度 |
部品代 | ¥3,000~¥20,000程度 |
合計 | ¥10,000~¥35,000程度 |
操作リモコンの不具合(台所・風呂・増設等) | |
---|---|
出張費 | ¥2,000~¥3,000程度 |
技術料 | ¥6,000~¥15,000程度 |
部品代 | ¥8,000~¥20,000程度 |
合計 | ¥16,000~¥38,000程度 |
【有償修理費の目安(修理不可で給湯器交換の場合)】
怖いのは、メーカー修理スタッフの訪問を受けるとまったく修理できなかった場合でも「出張点検費」は請求されるということです。
メーカー修理スタッフが訪問したものの修理できなかったということは意外によくあります。「修理不可」だった場合、皆さまとしては何も成果は得られないのに、お金がかかってしまうのです。メーカーにより差はありますが、大体「出張点検費」として¥5,000~¥8,000程度請求されます。
メーカーからすると人件費がかかるので「出張点検費」の請求は当然のことではあるのですが、消費者からすると少し釈然としませんよね。先ほど給湯器の修理用部品は最低10年は保管していると話ましたがそれ以降は保証がありません。修理依頼をする前にまず使用年数を調べて10年を超える場合は修理依頼時に部品があるかどうかを聞いてから依頼すると修理不可の場合の費用を損をしないことになります。
但し、修理ができるかできないかは見なければわからないことになりますので10年を超えている場合は悩むところですが、給湯器の故障の場合は大抵リモコンにエラー番号が表示されています。
エラー番号から故障内容を確認すれば、どの部品が必要かなどが大方わかります。修理依頼の場合はエラー番号によって何が故障しているか確認してからおこないましょう。エラー内容によっては初めから給湯器交換で進めることが時間の無駄になりません。
給湯器のリモコンにエラーがでている場合はこちらをご参照ください。
修理が不可能なのですから給湯器交換する以外に方法はありません。とは言ってもそもそも自宅の給湯器が修理できないのですから現在のどの品番が対応しているかわからなければ大まかな給湯器交換金額がわかりません。品番がわかったところでどのくらいの価格で流通しているかもわかりません。
まずは自宅の給湯器が現在のどの機種であれば給湯器交換できるのか確認しなければなりません。給湯器ドットコムでは現在の旧品番が現在のどの品番になるのか数万点の品番を検索できるようになっております。まず自宅の給湯器の品番を調べてください。
リモコンに掲載している品番は給湯器の品番ではないのでお間違いのないよう注意ください。
給湯器本体をみてラベルが剥がれて読み取れない場合があります。給湯器本体の品番が給湯器をみてもわからない場合は給湯器の取扱説明書があればそちらを探してみてください。給湯器の品番がわかった場合は下記の旧品番検索より品番を入力、またはメーカーから探してみてください。
ラベルも取扱説明書もない場合は当店の3分で解決Web見積もりから概算金額は算出できますので是非ご利用ください。給湯器の対応品番がわかれば大まかな価格が理解できますので、当店以外でお見積り依頼をする場合でも比較に便利です。是非ともご利用ください。
④給湯器交換や修理までどれだけ時間がかかるのか?
給湯器が故障した場合、家を建てた工務店やマンション管理会社に連絡、または直接メーカーに連絡するのが一般的です。給湯器メーカーの対応は早く、繁忙期でなければ、翌日、翌々日には修理担当者が確認に来てくれるはずです。
しかし、修理の可否、修理費用は現場確認後に計算されますので、故障の内容によっては当日では直らないケースもでてきます。部品の調達などで実際に修理するまでに数日かかることもあります。また長く使用した給湯器の場合、現場に来てから修理不可と診断される可能性は非常に高く、そこから給湯器交換手続きをするとさらに時間がかかることになります。
従って給湯器が故障したときには同時に給湯器交換する場合の概算費用などを事前に調査しておくと便利です。修理費用との比較ができ、すぐに判断することもできるので一定の年月が経過している給湯器を利用している場合は、修理のつもりだったとしても給湯器交換にどれだけ費用と時間がかかるか、給湯器交換費用の概算を知っておくことが重要です。
「給湯器ドットコム」の「Web見積り」は現状の給湯器の設置状況に関する質問に答えるだけで、工事費を含む給湯器交換費用の総額を概算で知ることができます。Web上で完結するため、個人情報の入力も返答を待つ時間も必要ありません。
給湯器交換が決定している場合、大抵は写真などを送れば現場を見ないでも見積もりは作成してもらえます。問題なければ給湯器交換の場合、工事は1日で完了いたします。給湯器交換の内容によって工事時間には差がありますが、給湯専用器、給湯暖房専用機で1時間~2時間程度、ふろ給湯器で1.5時間~2.5時間程度、暖房付ふろ給湯器で2時間~3時間程度とお考えください。給湯器の取りついている場所。搬入経路によって給湯器の工事時間は差がありますので事前にどのくらい時間がかかるか聞いておくことも重要です。
⑤メーカーの修理は定価で部品を買わされる?
先ほど給湯器の修理はメーカーの担当者が来ると説明しましたが、メーカーの担当者は修理部品を定価から値引くことはありません。
考えてみると、皆さまが購入しているテレビや車もメーカーから直接購入しているのではなく、メーカーの販売代理店から購入しているのです。給湯器の場合もそれは変わりません。車なら周辺に修理工場もありますが、給湯器にはそのようなものは無く、製品の性質上修理を行うのは基本的にメーカーの修理担当者になってしまいます。そのときにメーカーが部品の値引きなどしたら販売代理店の立場をなくすことになるのです。
つまり、修理を依頼したとき、消費者は定価で部品を買わされていることになります。部品といっても熱交換器などは¥35,000もするのですから、決して安い値段とは言えません。
〇修理の価格
修理費用の概算を参考にしてください。
〇新品の給湯器の価格
例)16号 給湯専用器の本体新品価格 ¥13,325
例)16号 ふろ給湯器の本体新品価格 ¥50,971
例)16号 ふろ給湯器エコジョーズの本体新品価格 ¥74,596
⑥利用している給湯器は現在でも販売しているのか?
残念ながら販売していない可能性が高いです。日々進歩する技術に対応して給湯器の性能も飛躍的に高くなっています。発売から数年であれば、おそらく製造していますが、10年近くご利用いただいた給湯器は現在では廃盤になっている場合がほとんどです。
しかし心配はいりません。各給湯器メーカーは余程のことがない限り、後継機種として製造しているので給湯器交換は可能です。また、同一メーカー以外でも、ほとんどの場合が取り付け可能です。つまり、給湯器交換をする場合はメーカーを選ぶ必要もありませんので、廃盤になっていても選べる給湯器の種類は多く存在します。
但し、自宅の給湯器がどの型番なら給湯器交換可能であるかは消費者は解りません。すなわちどの程度の費用がかかるのかも解らない訳です。そんな時は下記の「後継機種を探す」から自宅の給湯器品番をご入力いただくことで費用の算出が可能です。
⑦本体だけ!リモコンだけ!の修理・交換は可能か?
給湯器交換になってしまった場合、誰もが1円でも安くしたいというのが本音でしょう。一番納得できない壊れ方がリモコンだけが壊れた場合です。もちろん現在でも製造しているものであれば問題なく修理が可能ですが、10年近く利用した給湯器は廃盤になっている可能性が高いのでリモコンもありません。
先ほど後継機種はほとんどのメーカーが取り揃えているので安心とお話しましたが、残念ながら後継機種のリモコンだけ新品に取り替えても動作することは、ほぼありません。反対に給湯器だけ壊れた場合も同様です。
もし、給湯器交換になった場合、基本は給湯器・リモコンとも交換になることを覚えておきましょう。
リモコンのみの故障なら中古リモコンを使うという手も…
故障してしまった古いリモコン…、新品は無理でも中古なら手に入ることがあります。
給湯器ドットコムでは2018年よりお客様のご希望にお答えするために中古リモコンの販売も開始したしました。 中古リモコンは下記より販売しております。
中古リモコンの活用はあくまで応急処置です。またリモコンの故障だと思っていても、実は給湯器本体の基盤や接続端子、壁内部のリモコン線の断線が原因の場合はリモコンを取り替えても回復はいたしません。
⑧給湯器交換と修理のメリットデメリット比較
給湯器交換の場合と修理の場合の大きなメリットデメリットを表にしてみました。細かく言えばもっとあるのですが、一般的に判断基準としては費用と次回の故障確率をどのように天秤に考えるかが一番重要です。
項目 | 給湯器交換 | 給湯器修理 |
---|---|---|
保証期間内費用 | 圧倒的に高い | 無料 |
保証期間外費用 | 圧倒的に高い | 安い |
次回の故障確率 | 圧倒的に低い | 圧倒的に高い |
エネルギー効率 | 高い | 低い |
湯量や機能変更 | 変更可能 | 変更不可 |
⑨給湯器交換と給湯器修理は結局どちらがお得か?
さて、さまざまなお話をしてきましたが、結局、給湯器交換と給湯器修理はどちらがお得なのでしょうか?。「交換」と「修理」のどちらを選ぶかの目安として、保証期間と給湯器の寿命(10年程度)があります。
まず、対象の給湯器が保証期間内である場合は修理を無償で受けられるわけですから、当然「修理」がいいでしょう。
次に給湯器の寿命を大きく超えている場合。出費を抑えるため、給湯器交換ではなく給湯器修理を考える方もいると思います。しかし、これはお得な場合とそうでない場合があるということです。
なぜなら、一ヶ所を修理しても給湯器の他の箇所も劣化していることには違いないからです。しばらくすると今度は別の箇所が故障してしまう可能性は高く、気づくと「給湯器交換費用よりも高い金額を払っていた」などの事例は山ほどあるのも事実です。
したがって、使用年数が長い場合は思い切って給湯器交換を選択して、新品にしてしまった方がお得かもしれません。
雑な言い方になりますが、保証期間中は当然修理! 保証期間外から8年未満は故障した箇所と費用対効果を考えてから依頼!10年を超えていたら給湯器交換!をベースの考え方としてください。 特に給湯器の寿命のサインが出ている場合は給湯器交換をお勧めします。
一番悩むのが保証期間は過ぎているけれど、まだ寿命と考えたくない場合。このような場合は給湯器修理したときにかかる費用と給湯器交換したときにかかる費用を比べてみましょう。
ここではよくある安全装置系の故障の修理費用と当店最安の給湯器交換工事込パックの値段を比較します。
ガス給湯器の場合 | |
---|---|
安全装置系の故障の修理費用 | |
¥7,500~¥58,000程度 | ¥60,100(税込) |
差額:¥2,100で新品に給湯器交換可能!! |
ガスふろ給湯器の場合 | |
---|---|
安全装置系の故障の修理費用 | |
¥7,500円~¥58,000程度 | ¥128,200(税込) |
差額:¥72,000で新品に給湯器交換可能!! |
この差額を高いと考えますか?それとも安いと考えますか?
ちなみに上記で示した修理費用は、一ヶ所の修理です。修理箇所が複数の場合、修理費用はもっと高くなります。また、すでに何度か修理しているなら、交換をおすすめいたします。
実際に修理をしてすぐに給湯器交換になってしまった事例を何度も見ています。「せっかく修理したのに結局給湯器交換」これほどもったいないこともありません。最近給湯器の調子が悪いと感じる場合には 「給湯器交換・修理完全対応マニュアル」記事も是非ご参照ください。
この機会に一度、給湯器交換のお見積りを取ってみませんか?もちろんお見積りは無料です。是非、ご相談ください。
今すぐに給湯器交換する予定がなくても、いざというときのために給湯器交換費用の概算を知っておくことは大切です。いますぐに結果を知りたい方、ざっくりと概算だけ知りたい方は「Web見積り」をご利用ください。
「給湯器ドットコム」の「Web見積り」は現状の給湯器の設置状況に関する質問に答えるだけで、工事費を含む給湯器交換費用の総額を知ることができます。Web上で完結するため、個人情報の入力も返答を待つ時間も必要ありません。